2009.08.17

Cesar Camargo Mariano × Romero Lubambo × TM

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 NY在住のとある日本人女性シンガーのプロデュース依頼を受け、今年2度目のNY出張中。
 マンハッタン、チェルシーのちょっと北側にあるクリントン・スタジオに籠もって朝から晩までレコーディングしているのだが、このメンバーが面白い。

 まず彼女を発掘した張本人で、演奏はもちろん、アレンジ・選曲を含むミュージック・ディレクションを担当しているギタリスト、ホメロ・ルバンボ。最近ではダイアナ・クラールなど、ジャズ・シーンでも活躍するブラジル有数のテクニシャンだが、個人的にはホメロといえば、マリーザ・モンチ『アモール、アイ・ラブ・ユー』など、シンガーの魅力を引き出す歌伴アプローチが最高のプレイヤーだと思っていて、その資質をいかんなく発揮してくれた。
 他にもジョイスの近作のレコーディングで知られるピアニストのエリオ・アルヴェス、Tzadikからの新譜も面白かった鬼才パーカッショニスト、シロ・バチスタに、1972年以降のエリス・レジーナのほぼ全作品のアレンジを手掛けたセーザル・カマルゴ・マリアーノの参加と、豪華なメンバーが勢揃い。
 写真はセーザル、ホメロ、主役シンガーとのトリオのもの。「ペギー・リーのような美しい声だ」と感激したセーザルが、アメリカン・スタンダードをやりたいと急遽提案し、譜面はもちろん歌詞カードもないなかリハーサルしている場面。今回レコーディングしたどのトラックにも言えることだが、その後2テイクでOKを出してしまったこのシンガーの詳細については、また後日報告します。