2012.11.12

新シリーズ発足のお知らせ

NRTの新しいCDシリーズ<quiet border>が今月よりスタートします。

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最初にリリースされる2枚の素晴らしい作品を簡単にご紹介します。

一つ目は、ブラジル・ミナスのシーンから登場した天才マルチ奏者/シンガーソングライター、アントニオ・ロウレイロの2ndアルバム『ソー』。
「ソング」と「インスト音楽」という<ボーダー>を飛び越えた、10年に一度の傑作といえます。

そしてもう一枚は、ギタリスト/コンポーザー、藤本一馬の2ndアルバム『Dialogues』。
カルロス・アギーレ、ヘナート・モタ&パトリシア・ロバート、北村聡らをゲストに招いた録音で、ジャズや南米音楽といった垣根(ボーダー)の先に広がる美しい作品集となっています。

Antonio Loureiro 『Só』
藤本一馬 『Dialogues』

この後もリリースが続きます。お楽しみに。

2012.10.03

雑誌「ERIS」に寄稿しました

本日ローンチした電子書籍版の音楽雑誌『エリス』誌上にて、連載「クワイエット・ボーダー」を執筆しています。
第一回目のテーマは「南米音楽の静かなる首都、ミナス」。

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「エリス」は編集長に高橋健太郎さん、他の執筆陣に磯部涼、北中正和、国分純平、ピーター・バラカン、藤川毅、安冨 歩各氏という豪華さで、しかも無料。
季刊での発行を予定しているようです。
http://eris.jp

ぼくが今回書いたのは、ミナス音楽の内省的な美しさ、独特の浮遊感、複雑なハーモニーはどこから来ているのか、というお話。その音楽を知らない方にも読めるように書きました(そのつもり)。ある種の紀行文のような感じで、気軽に読んでいただければ。

2012.08.08

radio program 【sense of "Quiet"】 #2

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時代の静寂と寄り添う「静かなる音楽」を紹介するラジオ番組<sense of "Quiet">。8月放送回が本日アップされました。
インターネット・ミュージック・ステーション「JJazz.Net」にて、PCやスマートフォンで、いつでも好きなときに、無料で聞くことができます。
番組内容の更新は一ヶ月おきです。8月のプレイリストはこちら。


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【sense of "Quiet" #2】
1. Music By William Eaton - 01 / William Eaton アルバム『Music By William Eaton』より
2. Y Que Hay De Ti / Guyun Y Su Grupo アルバム『Canta Elisa Portal』より
3. Y Se Escucha El Rio / Guillermo Rizzotto アルバム『Sólo Guitarra』より
4. 君に / 世武裕子 アルバム『アデュー世界戦争』より
5. 私は知らない / 寺尾紗穂 アルバム『青い夜のさよなら』より
6. Promise feat. Renato Motha & Patricia Lobato, 東野珠実 / NO NUKES JAZZ ORCHESTRA アルバム『NO NUKES JAZZ ORCHESTRA』より
7. カナリアの鳥かご / Hugo Fattoruso アルバム『Acorde On』より

JJazz.Net
JJazz.Net > sense of "Quiet" #2

2012.07.12

radio program 【sense of "Quiet"】 #1

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静かなるフェスティバル<sense of "Quiet">の世界観が、ラジオ番組になりました。
インターネット・ミュージック・ステーション「JJazz.Net」にて、PCやスマートフォンで、いつでも好きなときに、無料で聞くことができます。
番組内容の更新は一ヶ月おきです。7月のプレイリストはこちら。


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【sense of "Quiet" #1】
1. Music By William Eaton - 01 / William Eaton アルバム『Music By William Eaton』より
2. The Need To Be feat. 坂本龍一 / DBR アルバム『etudes4violin&electronix』より
3. Mar Adentro feat. Carlos Aguirre / Sinesi-Moguilevsky アルバム『Soltando Amarras』より
4. Ra Ma Da Sa / Renato Motha & Patricia Lobato アルバム『Sunni-e』より
5. Weather / Me'Shell Ndegéocello アルバム『Weather』より

JJazz.Net
JJazz.Net > sense of "Quiet" #1

今後はライブやインタビューなども交えて、クワイエットの世界をより膨らませていく予定です。お楽しみに!

2012.01.24

マリーザ・モンチ 『あなたが本当に知りたいこと』 ディスクレビュー

イントキシケイト誌に寄稿した、マリーザ・モンチ『あなたが本当に知りたいこと』のディスクレビューがTOWER RECORDS ONLINEでもお読みいただけるようになりました。

TOWER RECORDS ONLINE > Marisa Monte 『あなたが本当に知りたいこと』

マリーザ・モンチのサウンドの秘密は、その楽器の組み合わせの妙にある。
2ヶ月ぶりぐらいにこの新作を聴き直してみて、改めてそのように思った次第です。
ライブでもまた体験したいものですね。

2012.01.22

An interview with Kip Hanrahan

現在発売中のラティーナ2月号にて、キップ・ハンラハンに行ったインタビュー記事が掲載されています。

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昨年末の来日時に行った取材記事で、5年ぶりの新作『At home in anger』の話題を中心に色んな話を訊くことができた。
以前のエントリーにも書いたけれども、この人の話は脱線の類いが何しろ面白く、泣く泣く削った逸話もたくさんあって……そういう意味では書き手として完全に満足とはいかないものの、それでも一般的なライナーノーツの倍近く、5600字のボリュームで掲載してもらうことができた。
キップが語るシコ・ブアルキ、そして幻に終わったアストル・ピアソラとシコのレコーディングについての逸話もあり、彼の音楽に特別の興味がない方もお目通しいただければ。キップ本人名義の全作品ガイドも紹介しています。他ページではカルロス・ヌニェス&ジョゼ・ミゲルヴィズニッキの快(怪)作『Sem mim』のディスクレビューも執筆しています。

2012.01.17

2012.1.19 Ustreamイベント "Elis, para sempre!"

没後30年をまもなく迎えるブラジルの国民的歌手、エリス・レジーナ。そのメモリアル・イベントに成田佳洋が出演します。
トークに参加するほか、DJは21:35からを予定。
DJといっても、アッパーなものは他の出演陣におまかせして、この日はミディアム~スロウな曲をかけたいと思います。私の好きなエリス、ということで。
来日公演(79年)を原体験されているのは中原仁さんのみ、あとはほぼ30歳代の出演陣に、エリスはどう響いているのでしょうか。ホスト役、オレンジペコーのライブもあります。
画像以下、公式インフォです。

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Ustream special event
『Elis, para sempre!』
2012年1月19日(木)21:00~24:00
http://www.ustream.tv/channel/elis-para-sempre

ブラジルの国民的大歌手であるElis Regina。
36歳という若さでこの世を去ったその後も、ブラジルだけに留まらず遠く離れたここ日本でも、
愛好家のスピーカーから、カフェやショップのBGMに、クラブのダンスミュージックとして…たくさんの人々に愛され続けています。
そんな彼女の没後30年の命日である2012年1月19日に、
エリスとブラジル音楽を愛する豪華なゲストと共にお送りするUstreamスペシャルイベント、Elis, para sempre!。
orange pekoeをホストとして、
中原仁(J-WAVE , Saude! Saudade...)、成田佳洋(NRT)、KTa☆brasil、松岡matzz高廣(quasimode)、
櫻井喜次郎、斉藤良&サプライズゲスト!
それぞれがエリスへの想いを語り、さらにDJや生演奏で彼女を讃えます!
エリスを愛する方はもちろんのこと、まだ彼女を知らないという方も、エリスの魅力をたっぷりと楽しめる一夜です。

ナガシマトモコ(orange pekoe)
藤本一馬(orange pekoe)
中原仁(J-WAVE , Saude! Saudade...)
成田佳洋(NRT)
櫻井喜次郎(Milford Sound)
KTa☆brasil
松岡"Matzz"高広(quasimode)
斉藤良  …and Special Surprise Guest!!

2011.12.20

ブラジル・ディスク大賞10選、そして<3.11と音楽>について

本日、12月20日発売の月刊ラティーナ1月号にて。

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ブラジル・ディスク大賞での10選&コメント。
マリーザ・モンチ過去作レビュー。
季刊『アルテス』書評。
ゼー・ミゲル・ヴィズニッキの新作『Indivisível』レビュー。

と、いずれも重量級の対象について寄稿しているので、ぜひご一読いただければと思います。
(マリーザの新作についてはintoxicate誌にも文章を書いたので、そちらもぜひ。)

ちなみに、ブラジル・ディスク大賞でぼくが挙げた順位はこちら。

①Adriana Calcanhotto / O Micróbio Do Samba [Sony]
②Seu Jorge / Músicas Para Churrasco [Universal]
③Hamilton De Holanda & André Mehmari / Gismontipascoal [Estúdio Monteverdi]
④Naná Vasconcelos / Sinfonia & Batuques [Azul Music]
⑤Milton Nascimento / …E A Gente Sonhando [EMI]
⑥Toninho Horta / Harmonia & Vozes [Minas Records]
⑦Aleh / + Samba [Nossa Música]
⑧Chico Buarque / Chico [Rip Curl Recordings]
⑨Marcelo Camelo / Toque Dela [Zé Pereira]
⑩Eduardo Gudin / Eduardo Gudin [THINK! RECORDS]

10月末までにリリースされたもの、という選考基準があり、12月までのものを入れると半数ほどは入れ替わりそうだけど(余裕があれば後日ご紹介します)、それにしても豊作だったと今年もまた思う。

で、その稿のごく短いコメントにも書いたのだけれど(買って、読んでね)、やはりあの3月の、明日にも世界が終わってしまうのではないかと思った余韻のなかに、今もずっと生きている。
たぶん色んな人がそうであったのと同じように、自分がどんな音楽を必要としているのか、そもそも音楽はこういうとき人々の役に立つのか、もし必要とされるのであれば、音楽を介して自分にも何かができるのだろうか……といった問いに直面せざるをえなかった。いままでそうしたことについては無自覚だったし、むしろ自覚的であることこそを、それこそ無自覚に避けてきたのだと思う。

ところで、<3.11と音楽>という特集をもって創刊した季刊『アルテス』は、これらの問いに真正面から取り組んだ価値ある一冊で、関心のあるかたにはぜひ目を通しいただきたい労作だ。ラティーナでその書評をするにあたって、読みはじめたその日から、ぼくにとっては3月以来の大きな余震に見舞われたようであった(そんな物言いは今どき不謹慎なのかもしれないけれど)。こんな感想を抱くのはぼくだけかもしれないのだが、それはなんとも壮絶な読書体験で、原稿を仕上げるまでの2-3週間、ほとんど口もきけないほどだった。この期間は打ち合わせなども少なかったので、ほぼ外出もせず、ひたすらその問いが指し示すものの意味をみつめた。そしてできあがった原稿を送信した。いつものように締め切りがきたからそうしたわけではない。その問いに、初めて解を見出したからである。その内容については、ラティーナの書評と、来年かたちにできる予定の音楽に、その成果を見ていただきたいと思っている。

それにしても、書評とはむずかしい。レコード評やライブ評を書くのであれば、それを作った人物ではなく、その著作物だけを対象にしていられる。いや、ほんらい書評もそれは同じはずなのだが、書評の場合には、評者もまた、同じく批評にさらされる書き手であるとつねに決まっている。例えばあるレコードを「つまらない」と評したときに、「じゃあお前、もっと上手に歌ってみろ」とは、ふつう言われないのとちがって、書評の場合にそれは、より強い論旨を、あるいは別の視点を、評者もまた提示せねばということに突き当たる。もちろんそれをしない文章もありえるし、そんな風に力む必要などそもそもないのだが、それにしてもたんなる要約か紹介文で終えるには、これはあまりにも切実な本であり、テーマなのだ。評者は後攻めである代わりに、300ページにわたって書かれた本にも、場合によっては1000字で意見をしめさなければならない。そのように他者を評することの矛先を自分にも同時に向けていられるものだけが、批評家たりえる。そして読み応えのある評とはそうしたものだと、ぼくはそう思う。まったくタフな職業で、自分がそれに向いているとは露とも思えず、長年これを続けてきた人々を敬うばかりだ。(まあ、実際には、そんな自覚の欠落している人もいて…自分の書く文章の闇に目をつぶり、自己正当化の固まりとなっているような尊大な人をみるにつけ、ほんとうに、文章とはおそろしいと思う。)
ともかく音楽ファンがこの年末にゆっくり読む本として、今年こんなにふさわしいものもないかもしれない。特集以外のページも、面白いし。毎号購読するであろう雑誌(雑誌なのだ、この量で!)が、またひとつ増えてしまった。

アルテス VOL.01 2011 WINTER 特集〈3.11と音楽〉

2011.10.19

Tomoko Miyata 『Begin Anywhere』本日発売!

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Tomoko Miyataの2ndアルバム『Begin Anywhere』
10月19日の本日、BounDEE by SSNWより発売となった本作のディレクションを、成田佳洋が担当しました。

ここでもう一度改めて紹介すると、Tomoko Miyataはニューヨーク在住のシンガー。同じくNY在住のブラジル人ギタリスト、ホメロ・ルバンボの「秘蔵っ子」で、彼からの紹介と尽力によって、前作『Secret Of Life』を制作した経緯がある。ジャズをキャリアの出発点としながら、より自由な感性で、シンガーとしての個性、歌とサウンドの関係性をこれまで作り上げてきた。第二の母国語でもある英語をメインに、ポルトガル語、そしてときに日本語でも歌い、サウンドにもやはりジャズとブラジル、フォーキーな要素が混在している。これは彼女がホメロという唯一無二のギタリストをバックアップに開拓したオリジナルなものだが、それらの要素一つ一つが、今のNYの空気を介して立ち上がってくる瞬間の瑞々しさ。そんな音楽のマジックに立ち会えた素晴らしいレコーディングだった。

本作のバックググラウンドについて言うとそんな感じなのだが、まずは試聴をしてみていただければと思う。まだ2ndアルバムだけれども、彼女にしかできない、そしてその後も一つの雛形として取り上げられていくような可能性を、このアルバムで切り拓いたのではないだろうか。

Tomoko Miyata 『Begin Anywhere』 詳細

iTunes Storeで購入する ※各曲90秒試聴できます
amazonで購入する
HMVで購入する
TOWER RECORDSで購入する

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2011.08.31

Eduardo Gudin / エドゥアルド・グヂン

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Eduardo Gudin / エドゥアルド・グヂン (THCD159/THINK!) (2,520円/税込)

ライナーノーツという名の駄文を提供しました。

秋の夜長に、一人きりで、もしくは大切な誰かと聴くのに最高のレコード。3曲で歌っているジャニ・モライスの歌声に、聴けばいつでも恋した気分になります。ブラジルの好きなレコード100枚には間違いなく入るはず。
9/7発売、ぜひ買ってください。

disk union
Eduardo Gudin hp ※こちらでフル試聴できます。

2011.06.24

藤本一馬 『SUN DANCE』掲載誌一覧

藤本一馬 『SUN DANCE』、下記の雑誌で記事評がご覧になれます(弊社でメインの宣伝を担当しました)。まだまだ増えているため、今後もこちらに追記予定です。
ラジオでもたくさんオンエアされていたり、生出演の番組も予定しているのですが、こちらは数も多くてまとめきれないので、よろしければtwitterでチェックを。

※6/28 JAZZ TOKYOを追記
※7/13 MUSICSHELFを追記
※7/27 Lmaga.jpを追記

発行日 誌名

【紙媒体】
4/27 TVブロス レビュー
5/14 ワッツイン ニュース
5/20 LATINA レビュー
6/01 BRUTUS レビュー
6/09 オーディオ・ベーシック
6/12 オズマガジン レビュー
6/13 リズム&ドラムマガジン レビュー
6/13 ギターマガジン レビュー
6/14 ジャズライフ インタビュー + レビュー
6/20 intoxicate インタビュー
6/20 LATINA インタビュー
6/20 MUSIC MAGAZINE 巻頭2P記事 + アルバム・ピックアップ
6/20 CDジャーナル インタビュー + レヴュー
6/20 アヴァンティ レビュー
6/23 SAVVY レヴュー
6/24 Jazz Japan 巻頭4P + レヴュー
6/26 湘南スタイル レビュー
6/30 Lj インタビュー2P
7/01 DIGICAN レビュー
7/13 リズム&ドラムマガジン
8/05 ソトコト インタビュー

7/00 HMVフリーペーパー<QUIET CORNER> 表紙
0/00 EL Magazine レビュー

【WEB】
6/07 ナタリー ニュース
6/07 スペースシャワーTV ニュース
6/07 DrillSpin ニュース
6/07 @peps! ミュージック ニュース
6/10 Rolling Stone日本版 レビュー
6/14 HMV ONLINE 特集/インタビュー
6/15 Time Out Tokyo インタビュー
6/15 ototoy 特集
6/15 CD Journal.com 特集/インタビュー
6/15 web dacapo インタビュー
6/28 JAZZ TOKYO トップレビュー
7/13 MUSIC SHELF インタビュー
7/27 Lmaga.jp インタビュー

2011.06.07

藤本一馬 『SUN DANCE』 本日発売!

本日発売です!発売元はバウンディですが、本作の制作・宣伝を成田佳洋が担当しました。

基本情報はこちらを見ていただきたいのですが、何しろ自由に聴いていただきたいので、ここでは私見は差し控えつつ、代わりに吉本宏さんのこんな素敵な文章を拝借したいと思います。(吉本さん、ありがとうございます。)



藤本一馬の奏でる音楽               文:吉本 宏

人々はその昔から、歓びを表わすために生き生きと音楽を奏で、哀しみを癒すために静かに歌を歌った。

藤本一馬が、ネイティヴ・アメリカンの“太陽に祈りを捧げる儀式”である「サン・ダンス」にインスパイアされて生まれた楽曲は、ざわめく心の喧騒を鎮め、平穏を呼びもどし、音楽による”魂の交歓”を体感させてくれる。

それは偉大なる自然への讃歌であり、心の躍動への前奏曲であり、亡骸への鎮魂歌でもある。

彼の音楽からは広大な大地や風を感じ、その自由な旋律に包まれていると、人は大自然の中にただ生かされているのだということに気づかされる。

人々が立ち止まって、自分と向き合うことを考え始めたいま、彼の音楽がひとりでも多くの人のもとに届けられることを祈っている。

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藤本一馬『SUN DANCE』 アルバム情報詳細


2011.02.15

2011.2.25 イベント "MUSICAANOSSA CARNAVAL 2011" に出演します。

2/25(金)、名物イベント「MUSICAANOSSA」にDJ出演します。お祭りです!
下のフライヤー、私の顔が大きく見えるのは、気のせいです。
久々に夜通し遊びます!

MUSICAANOSSA CARNAVAL 2011
ムジカノッサ・カルナヴァル 2011

豪華DJ陣によるムジカノッサのブラジル祭り開催!

2.25.Fri
@Fai, Aoyama
start 22:00 to 5:00
¥2,500 / 1drink
info:03-3486-4910(fai)
http://musicaanossa.com/
http://www.fai-aoyama.com/

[DJ]
中村 智昭(MUSICAANOSSA / Bar Music)
高木 慶太(BEN DEMAIS!)
橋本 徹(SUBURBIA)
小林 径(Routine Jazz)

[Guest DJ]
中原仁(J-WAVE SAUDE! SAUDADE...)
成田佳洋(NRT / Samba-Nova)

[Live]
mocidade samba system

B1 floor "eragu aoyama"
[DJ]
廣瀬 大輔(DMR)
玉井 大
大島 忠智(IDEE Records)
稲葉昌太(Rip Curl Recordings)
haraguchic(communication!)

2011.01.19

文化放送「くにまるジャパン」に出演します

明日ですが、文化放送「くにまるジャパン」という番組に出演します。
各ジャンルのオーソリティーが週替わりのゲストで出演、選曲とトークをする「音楽マスターピース」というコーナーで、12:10-12:30分頃のオンエアです。
現在絶賛レコーディング中の、藤本一馬くんの新譜からも、超早だしで1曲紹介しようかどうか画策中。聞ける方はぜひ!

文化放送

2010.12.26

ヘナート・モタ&パトリシア・ロバート『イン・マントラ』 
2010年ブラジル・ディスク大賞

現在発売中の月刊ラティーナ2010年1月号。
その表紙を、ヘナート・モタ&パトリシア・ロバートが飾っています。

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まずは、高橋健太郎さんによる、ヘナート&パトリシアの素晴らしいインタビュー記事。

そして、本誌とJ-WAVE「サウージ!サウダージ..」共催の年末恒例企画<ブラジル・ディスク大賞>。
弊社リリースのヘナート・モタ&パトリシア・ロバート『イン・マントラ』が、一般投票で4位、関係者投票(ライター各氏ほかによる)で2位に選ばれています。

このブログを読んでくださっている方の多くがご存知だとは思うけれども、この『イン・マントラ』は、ブラジル内陸部のミナス・ジェライスで活動しているヘナートとパトリシアが、インドやさまざまな音楽の要素を取り入れ、サンスクリット語でマントラを歌ったアルバム。そんな内容の作品が、日本のブラジル音楽界の由緒ある、ほとんど唯一のアウォードに、ここまで上位に食い込むとは。日本のブラジル音楽リスナー、関係各位の多大な好奇心と公平明大さに、大いなる感謝を。

2011年も、皆様が良き音楽生活と共にありますように。


ちなみにこのラティーナ1月号、拙文によるホベルタ・サー&ペドロ・ルイスのインタビューも掲載されています。ぜひご一読を!

2010.09.08

ヘナート・モタ&パトリシア・ロバート「イン・マントラ」 コメント集

ヘナート・モタ&パトリシア・ロバートの新作「イン・マントラ」が、いよいよ本日、発売になりました!録音から1年4ヶ月以上、長かった…。笑
素敵な方々から本作へのコメントをいただきましたので、以下にご紹介します。(敬称略・順不同)


こんなに優しいブラジル音楽があるなんて!!
素晴らしい朝日や、嵐の後の輝かしい夕日を見たときの
感動を音で表現したような、心に響く音楽です。
SHIHO(モデル)


例えば、教会で聴く賛美歌に心動かされるように、この音楽には魔術的な美しさが宿っている。
ひとことで表すなら「呼吸にもっとも近い音楽」とでも言おうか。
耳を澄ませば、多くの人たちの息づかいも、そこにはある。
青野賢一(BEAMS RECORDS ディレクター)


マントラの持つ力は時空を超えて人の心に作用する。
優しい歌に風が吹き抜けるようなハーモニー。
様々な文化と思想が混ざり合って産まれた、癒しのエネルギー。
藤本一馬(orange pekoe)


"鎌倉のお寺でブラジル人がマントラを歌う"という貴重なライヴを体験できた上に、こうしてCDで再び聴けることを喜びたい。
アジア、バルカン、ケルトなどのさまざまな風景がオーヴァーラップしながら、最終的にはヘナート&パトリシアの土地、ミナスへと導かれる。雄大な音楽の旅、その足元を支えた沢田穣治のサポートにもリスペクトを!
中原仁(J-WAVE SAUDE! SAUDADE...プロデューサー)

昼間にふと聴いた。「夜に聴いたらまた違った形で心にスッと染みこむだろうな」と思った。
ある晩に聴いていたら「これは昼間まどろみながらまた聴きたいなぁ」と思った…。
そんなわけで今では一日中聴いています。
中島ノブユキ(音楽家)


心地よいメロディーにココロに響く歌声!
前作同様、ヨガクラスに欠かせない1枚になりそうです。
小林愛(モデル/愛花ヨガ主宰)

今だから正直に言おう。3年前に初めて『サウンズ:平和のための揺らぎ』を聴いた時は、どのように解釈していいのか戸惑ってしまった。ヘナート&パトリシアは、どこへ向かって行くのかと。『ドイス・エン・ペソア』からの作品群のファンで、ぼくと同じような感想を持った人は少なくないだろう。しかし、今はどうだろう。昨年、鎌倉の光明寺でライブレコーディングされた『イン・マントラ』は、何の抵抗もなくスッと耳に入ってくる。繰り返し繰り返し聴きたくなるのはどうしてだろう。美しい音楽に耳が満たされる。この時間が永遠に続いてほしいと願うからかもしれない。『サウンズ』から『イン・マントラ』へ、彼らでしかできない世界を確立した。
堀内隆志(cafe vivement dimanche)


あのとき 光明寺の本堂で
やわらかな 音の濃淡の向こうがわ
すりぬけすりぬけ 微笑する二人がみえました
青柳拓次(アーティスト)


ブラジルの二人組がインドのマントラ(お経)をブラジルのメロディーにのせた曲の日本のお寺で行われたライブ版。
サンスクリット語は音節自体がそれを唱えることで精神の中枢に刺激を与えると云われる。
当然ライブで聴くことはその観客にメンタルな変容をもたらすし、ライブ版はその場の雰囲気や空気の振動がリスナーに気づきをもたらすでしょう。
 聖書には”はじめに言葉あり”とあるが言葉と音は不可分でありその根本は響きである。
量子力学では物質の最小単位は粒子と波が確立的に表れるというが科学的にもそのように宇宙の根源は波=即ち音である。
またナダブラフマという言葉があるがこれは”宇宙の音”という意味。空気のない宇宙は音に満ちておりその音をそう呼ぶという。やはり世界は音に始まるのだ。
そのような音が文節化される原初の言葉は種字とよばれる。OUMやHUM等。
そのような種字が散りばめられたのがマントラでありその効用はこのような理由に自明であろう。
 マントラとは実は何回唱えるどころか日常の全てにおいて潜在的レベルの意識で唱え続けることで無意識のうちに意識の奥に流れ出し、やがてはナダブラフマと一体になるという。
個人の意識が宇宙の意識と一体になるのだ。
 リスナーにはそのような神聖な場の空気の振動を体感することで自分の心の奥の振動が宇宙の響きと一体になる瞬間を是非感じて頂きたい。
 また彼らの曲中のマントラには、なかでもグル(師)への愛を謳ったものもあるが、それはバクティヨガ=親愛のヨガとも云われる。
そのサーダナ=修行の目的または結果とは、一つの対象へ究極的に意識を向けると、あるとき私という主体が神やグルという対象に消え入り2元性を超えることだといわれる。
ブラジルのメロディーとは恋人への愛のメロディーだがマントラは神への愛の言葉。マントラがブラジルのメロディーにのるとは個人的愛と普遍的な愛が一つになるということ。
同様のことをダライラマ法王は極めて洗練された表現でこうおっしゃりました。

 “煩悩の薪が多い程悟りの炎はよく燃えます。男女の出会いの喜びを瞑想の喜びに変えて下さい。”
彼らの楽曲を通じ是非そのような意識の変容を体験して頂きたい。
信國太志(TAISHI NOBUKUNI / BOTANIKAデザイナー)

2010.03.04

intoxicate 最新号(#84)に寄稿しました/Caetano Veloso "Coração Vagabundo"

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ご紹介が遅れましたが、カエターノ・ヴェローゾのドキュメンタリー+ポケット・ショウを収録した2枚組DVD『コラサォン・ヴァガブンド』の記事をintoxicate誌に寄稿しました。
全国のタワーレコード店頭などで配布されています。

詳しくは記事を読んでいただきたいのだけれど、04年作『A Foreign Sound(異国の香り~アメリカン・ソングス)』発表前後のカエターノに、まだ20代というフェルナンド・アンドラーヂ監督が密着したドキュメンタリーがこのDVDの主題になっている。どんな経緯でこの若き監督が、ブラジルのみならず、世界を代表する“知性派アーティスト”、カエターノ・ヴェローゾを撮影する運びになったかわからない。ただ、おそらくこの人選は正解だったに違いない。設定としてはそのほとんどがカエターノの一人語りで、ブラジル、NY、日本での前述作ツアーに同行して撮影されたものだが、カメラに向かって語るカエターノが、何だかすごく「素」なのだ。これが例えばカエターノと同世代の監督が撮っていたとしたら、40数年もの間ブラジル音楽界の最前線で活動してきたカエターノの、過去の話題に大半を費やしたに違いない。カエターノ歴20年にも満たない筆者から見ても、「ここで当時のあのエピソードについて突っ込んでくれ~」と、画面に向かって呟かずにいられない瞬間もある。ただ、そこで余計なあれこれを聞き返したりせず、カエターノが現在興味を持っている事柄について素朴に語る姿を捉えたことが、このドキュメンタリーの価値という気がする。ここでのカエターノは、まるで成人した子供に対して胸のうちを語るような率直さで、何かとミステリアスなイメージがつきまとう自身の意外な側面を覗かせてくれる。

パーソナリティーはともかく、演奏シーンを見たいというファンにとっても、03年12月にサンパウロで行われたポケット・ショウ(17曲)を収めたDisc2は必見だ。ペドロ・サー(ギター)、モレーノ・ヴェローゾ(チェロ&パンデイロ)、ドメニコ(ドラムス&MPC)、ジョルジ・エルデル(ベース)をバックに、『A Foreign Sound』で取り上げたアメリカ産ポップスのカヴァーが中心。アレンジはやや過渡期を思わせるけれど、ピクシーズがサンバをやったような近作を思わせる瞬間もあって、見逃せない。

2010.02.20

Tomoko Miyata 『Secret Of Life』 プロデュースを担当しました。

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以前このblogでもレコーディング情報をお知らせしましたが、
成田佳洋がプロデュース(共同)、ライナーノーツを担当したアルバム、
Tomoko Miyata 『Secret Of Life』がバウンディより2010年3月3日に発売されます。

Tomoko Miyataはニューヨーク在住のシンガーで、自主盤を除けばこれがデビュー作。
NY在住のブラジル人ギタリスト、ホメロ・ルバンボのいわゆる「秘蔵っ子」で、ホメロには全曲のギターを演奏してもらっただけでなく、アレンジの多くも手がけてもらった。
念のため申し添えると、このホメロという人は、ダイアナ・クラール、ダイアン・リーヴス、ルシアーナ・ソウザなど、現代ジャズ・シーンのトップ・シンガーとの共演で知られる、現在最も活躍しているギタリストの一人。同時に彼はブラジル音楽シーンでも、マリーザ・モンチの数作への参加や、近年はガル・コスタとの共演で知られるトップ・ミュージシャンだ。
ライナーノーツにも書いたのだけど、元々はこのプロジェクト、ホメロのソロ・アルバムを制作するという話から派生したもの。「Tomokoを先にレコーディングするべきだよ」と、ホメロから逆にプレゼンを受けるかたちで耳にしたのが、彼女を知るきっかけだった。

その後09年2月にNYで見たライヴで、ニューヨーカーたち、多くは彼女と同世代の女性たちに受け入れられている様子をみて、不覚にも心を動かされてしまった。場所はマンハッタン・イーストヴィレッジの“Drom”。ジャズクラブほど格式ばってはいないが、ロックバンドがスケジュールの大半を占めるライブハウスほどラフな雰囲気でもない、なかなか感じのいいヴェニューだ。といっても100人も入れば文字通りパンパンになるので、名匠・ホメロを従えるにはプレミア感が高いのだが、それはともかく、Tomoko Miyataのシンガーとしてのポテンシャル、特に英語シンガーとしてネイティヴの心をつかんでいるさまには、本当にびっくりしてしまった。
そんな体験を誰かに伝えると、「日本人が本場に渡って、外国語で向こうの観衆を盛り上げるなんてすごいね」という流れに決まってなるのだが、そうした「外国語・洋楽コンプレックスの克服」というストーリーとは違う理由、もっと根源的な意味での、音楽によって胸のすくような体験として、その時間を楽しんだ。その日のリスナーは、純粋に彼女たちのサウンドと「言葉」に、あきらかに反応していた。ジェイムズ・テイラーやジョニ・ミッチェルの隠れた名曲、この時代には地味ですらあるかもしれないレパートリーが、一人ひとりの共感を呼び、言葉のワンフレーズに反応した歓声が曲間から沸き起こる、というようなことが、現代のニューヨークで体験できるとは夢にも思わなかった。僕はほとんど、この瞬間にこの街を好きになったと言ってもいいほどだ。

そんなこんなで、ほとんど成り行き上からそのままプロデュースを引き受けることになり、09年8月にレコーディング、そしてようやくリリースまで漕ぎ着けたのがこのアルバム。
ミュージック・マガジン、intoxicate、スイング・ジャーナル、CDジャーナルといった音楽誌を中心に、新人としては異例の規模でインタビューや記事が取り上げられているので、詳しくはそちらをご覧ください。特に月刊ラティーナでの宮子和眞さんの記事は読み応えたっぷりでオススメです。

それで一体、どんな音楽なの?と興味を持っていただいた方は、こちらで試聴してみてください。
Tomoko Miyata on myspace


Tomoko Miyata 『Secret Of Life』
2010.03.03 in store (Japan)
¥2,800(tax in) DDCB-13011
Released & Distributed by BounDEE

Track Listing
1. The People That You Never Get To Love (Rupert Holmes)
2. Conversa De Botequim (Noel Rosa)
3. Don't Let The Teardrops Rust Your Shining Heart (Ben Watt)
4. The Shadow Of Love (Yosui Inoue / Koji Tamaki)
5. What My Heart Does (Tomoko Miyata)
6. Tea For Two (Irving Caesar / Vincent Youmans)
7. Medley:
 Caminhos Cruzados (Newton Mendonça / Antonio Carlos Jobim)
  Old Mistake (Susan Werner)
8. Sambadalú (Marco Pereira)
9. Secret O' Life (James Taylor)
10. Rio Dos Deuses (Romero Lubambo)
11. Acaso (Ivan Lins / Abel Silva)

Vocal: Tomoko Miyata
All the Acoustic, Electric, Fretless Guitars and Cavaquinho Played by Romero Lubambo

Scott Colley: Bass (1, 5, 7, 10, 11)
Mark Walker: Drums (7, 10, 11)
Cyro Baptista: Percussion (1, 2, 4, 5, 7, 10)
Helio Alves: Piano (1, 7, 10)
César Camargo Mariano: Piano (6), Synthesizer and Programming (11)
David Kinderson: Piano (9), Accordion (3, 7)
Dana Tateo Leong: Cello (4, 5)
Additional Vocal: Romero Lubambo (2, 10)

2010.02.01

月刊ラティーナ2010年2月号に寄稿しました/Gilberto Gil "Bandadois"

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お知らせが遅くなりましたが、現在発売中の月刊ラティーナ2010年2月号にて、
ジルベルト・ジル "バンダ・ドイス"のディスク・レビューを寄稿しました。
『声とギター ジル・ルミノーゾ』の続編的傑作ライブ盤で、
ギターの弾き語り表現に興味のある音楽ファンなら必聴の傑作です。

本blogにおけるGilberto Gil "Bandadois"のレビューはこちら

2009.09.29

2009.10.7 Release:
アントニオ・カルロス・ジョビン『ジョビン、ヴィニシウスを歌う』

blogページを直接bookmarkに登録している方が多いようなので、こちらでもお知らせします。

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1990年、晩年のジョビンがヴィニシウス・ヂ・モライスの没後10年を記念した際のライヴ音源『ジョビン、ヴィニシウスを歌う』を10月7日にNRTよりリリースします。
もともと2000年に、日本でもユニバーサルから国内盤として発売されていたものの、ここ数年は廃盤になっていた。ブラジル音楽好きの日本人アーティストもよくフェイヴァリットに挙げる一枚で、個人的にもジョビンの全作品中でも3本指に入る名盤だと思っている。
商品の基本情報的なことは重複するのでここには書かないけれど、ジョビンのアルバムの中でも特別の位置を占めるこの作品について、少し触れておきたい。

まず、レパートリー。ほぼ全曲でヴィニシウスの作品を取り上げた、ジョビンにしては珍しい企画盤とも言える作品で、音源を管理している遺族の手により、ジョビンの死後数年を経て発表されたという経緯がある。日本では「ボサノヴァ詩人」としてのイメージが強すぎて、それ以上のことは語られる機会もあまりないヴィニシウスだが、メロディメイカーとしての魅力に光を当てたアルバムでもある。ジョビン=ヴィニシウスのコンビによって量産されたボサノヴァ・スタンダードの多くは、ジョビン=作曲、ヴィニシウス=作詞という分業のイメージで語られることが多いけれども、実は作曲面においてもヴィニシウスによるところが多いのでは、という仮説もあって、「ユリディスのワルツ」を筆頭に、ヴィニシウスが単独で作詞作曲した数曲を聴いていると、それも自明なことと思えてくる。(ちなみに出版社に登録された情報では、ヴィニシウスが作曲者としても登録されたジョビンとの共作曲も結構ある。)

演奏のほうも、晩年のジョビンと公私をともにしたバンド「バンダ・ノヴァ」から選抜された室内楽編成で、特にジョビン自身によるエモーショナルなピアノ、ジャキス・モレレンバウンの官能的なチェロは、ジョビン・ミュージックの最高の瞬間を記録しているはずだ。坂本龍一とジャキス/パウラ・モレレンバウンのユニット「Morelenbaum2/Sakamoto」の作品など、このアルバムをアレンジのベースにしたと推測されるアルバムもチラホラある。ちなみに、現在の日本のポップ・シーンを代表するピアニスト、中島ノブユキさんもこのアルバムを熱烈に支持する一人で、Bar Bossaの林さんから非常~に面白いエピソードを聞いたのだが、この話はまた。
ボサノヴァという言葉のイメージを凌駕した、ジョビンの世界を聴いてください。

アントニオ・カルロス・ジョビン『ジョビン、ヴィニシウスを歌う』

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2008.12.26

ベストアルバム2008/LATINA09年1月号

月刊LATINAの恒例企画、
「ライター・関係者が選ぶ ベストアルバム2008」に今年も寄稿させていただきました。

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①JULIETA VENEGAS "MTV UNPLUGGED" (NORTE)
②AMADOU & MARIAM "WELCOME TO MALI" (BECAUSE MUSIC)
③BUIKA "NIÑA DE FUEGO" (DRO ATLANTIC)
④TURIBIO SANTOS "INTERPRETA AGUSTÍN BARRIOS" (DELIRA MÚSICA)
⑤V.A. / DEUTSCHE HARMONIA MUNDI 50TH ANIVERSARY EDITION (DEUTSCHE HARMONIA MUNDI)

選出基準は全ジャンルから。
ブラジルとかワールド・ミュージックとか関係なく、感性の開かれた人すべてにオススメいたします。
内容については誌面で触れていただくとして、
順位だけこちらでも発表します。

ブラジルの2008年ベストについては、カウントダウン形式で発表いたします!

2008.10.06

HMV the music&movie master に寄稿しました。

リオを拠点に活動する期待の女性シンガー、Alexia Bomtempo(アレクシア・ボンテンポ)のアルバム『アストロラビオ』の紹介記事を執筆しました。
マリーザ・モンチの片腕ダヂがプロデュースを務めていることもあって、彼女に近い感覚もある良質のポップス作品です。
フリーペーパーともども、全国のHMVなどで手に入りますのでぜひ。

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2008.08.21

ARTIFICIAL 『FREE U.S.A.』 ライナーノーツを執筆しました。

+2, ORQUESTRA IMPERIALでの活動や、カエターノ・ヴェローゾ&ジョルジ・マウチネル、レニーニなどのプロデューサーとしてもお馴染みのカシンによる、“ARTIFICIAL”名義の2004年作が日本盤としてリリースされました。
ワールドミュージック・コーナーに置いているお店も見かけますが、基本的にはクラブ・ミュージック・コーナーで好評発売中。

ほぼゲームボーイのみで制作されたこのアルバムは、エレクトロ/オルタナティヴ/音響アーティストとしてカシンの尖った側面が爆発していて、かなり面白い内容。ラジカルなだけでなく、ポップな、というかファニーな感覚もちゃんとあるところは、やはりカシンならでは(屈折した形ではありますが)。感性の自由な方に。

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ARTIFICIAL 『FREE U.S.A.』
¥2,400
DDCB-12004
スーパージュエル・ケース仕様
発売元:AWDR/LR2
販売元:バウンディ

メイド・イン・ア・ゲームボーイ。バウンシーでプリミティヴなエレクトロ・サウンドを基本ラインにエフェクター/ヴォコーダーを駆使したソウルフルなヴォーカル, ハードロック(早弾風), カット&ペースト, ダブ, そしてサウダージ感覚に溢れる哀愁漂うメランコリックなメロディ,,,ニッポンのウラガワ, リオで突然生まれたブラジリアン・プリミティヴ・エレクトロ・メイド・イン・ア・ゲームボーイ!正体は,,,

2008.07.31

アドリアーナ・カルカニョットへのインタビュー

現代最高の女性SSWのひとり、アドリアーナ・カルカニョットにインタビューを行いました。
日本語で読めるインタビューが少ないアーティストで、また新作『マレー』が久々に日本盤でリリースされたタイミングということで、現時点での代表的な記事にしようと努めました。ぜひご一読を。

発売中の月刊ラティーナ8月号にて掲載されています。
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2008.04.27

LATINA08年5月号に寄稿しました。

現在発売中の月刊ラティーナ5月号にて、
●V.A. / Viva! Cartola 100 anos
●Arranco de Varsovia/Samba e Progresso
ディスクレビューを執筆しました。

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特に写真の“Viva! Cartola...”は、1曲を除き既出音源で構成されているものの、選曲の流れも良くオススメです。
今年生誕100周年を迎えるカルトーラ。
原稿にも書きましたが、ボサノヴァ50年と同じくらい注目されてほしい人です。
きっと多くのブラジル音楽ファンと同じく、ぼくもまたブラジル行きを決意するきっかけとなった大きな存在です。
秋頃にはradio Samba-Novaでも特集するつもり。


V.A. / Viva! Cartola 100 anos

01 Basta De Clamares Inocencia - Mart'Nália
02 Todo Tempo Que Eu Viver - Paulinho Da Viola, Cartola & As Meninas da Mangueira
03 Festa Da Penha - Marcos Sacramento
04 Tive Sim - Luiz Melodia
05 Sem Saudades - Francis Hime E Zélia Duncan
06 Nao Quero Mais Amar A Ninguem - Olivia Byington
07 Sofreguidao - Elton Medeiros
08 Amor Proibido - Zé Paulo Becker
09 Partiu - Elton Medeiros
10 Camarim - Elizeth Cardoso
11 As Rosas Nao falam - Marco Pereira / Gabriel Grossi
12 O Mundo E Um Moinho - Tira Poeira E Pedro Miranda

2008.04.25

Hanako最新号で紹介されました。

現在発売中のHanakoにて、NRTおよびSamba-Novaが紹介されております。
鎌倉特集(地元)の1コーナーです、恥ずかしながら…
私の発言部分に事実と異なる箇所などありますが、、、。

ゴールデンウィークの観光ついでに、claroでCDを手にとってもらえたら嬉しいです。


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2008.03.05

V.A. "Samba-Nova" 掲載誌一覧

下記の雑誌で記事評をご覧になれます。

発売日 誌名
1/12 FUDGE
1/20 LATINA (「新しいサンバ」6ページ特集 + レビュー)
1/20 MUSIC MAGAZINE (「サンバの新潮流」4ページ特集 + レビュー)
1/20 CDジャーナル (「今月の注目盤」)
1/24 Safari
1/25 HMV the music master
1/25 bounce
1/29 remix
1/00 virginフリーペーパー
2/06 STUDIO VOICE(「CUT UP」Samba-Nova特集1ページ)
2/13 TVブロス
2/14 jazzLife
2/20 MUSIC MAGAZINE (「アルバム・ピックアップ」1〜1/2ページ)
2/20 intoxicate
2/20 SWING JOURNAL
2/24 monthly m
2/24 GQ

2008.02.19

文化放送UNIQue the RADIO “ORIENT EXPRESS” ゲスト出演

サラーム海上さんがMCを務める、デジタル/インターネット・ラジオ番組“ORIENT EXPRESS”に出演しました。TENSAIS MC'sの新曲も先行プレイ!
お題としては “V.A. / Samba-Nova”を中心に、新旧のサンバ音源を選曲して「サンバの新しい姿」「その新しさの核心」について紹介してほしい、とのことで挑みましたが、結果のほうはさてはて…。。
下記日程で再放送もオンエアされますのでチェックしてみてください!

◆オンエア楽曲
1. Macapaba - Equinocio Solar, Viagens Fantasticas ao Meio do Mundo
/ G.R.E.S. Beija-Flor
2. ペキニーズとブルドッグ / Seu Jorge
3. サンバ・ジ・ブレッキ / Beatchoro
4. Radio Patrulha / Os Ritmistas
5. 愛するマンゲイラ / Cartola
6. ヴィラの魅惑 / Joao Petra de Barros
7. マンゲイラのピアノ / Antonio Carlos Jobim
8. Cansei De Esperar Voce / Roberta Sa
9. ナゥン・フォイ・エン・ヴァゥン / Orquestra Imperial
10. ゴルジェアール・ダ・パッサラーダ/ア・ヴィダ・ミ・フェス・アシン
/ Teresa Cristina E Grupo Semente
11. 私のまわりの宇宙 / Marisa Monte
12. Samurai Malandro / TENSAIS MC's


ちなみにこの番組、文化放送UNIQue the RADIOの看板番組なんですが、「ワールド・ミュージック」をコンセプトに据えた楽しいプログラムが満載です。
昭和世代の古き良きAM放送、というイメージの強い同局がこうした取り組みを始めたことに、未来を感じますね。

UNIQue the RADIO
※試聴方法はこちら

再放送日時: 
2月20日水曜日
午前 8時~10時再放送
午後 2時~ 4時再放送
午後10時~12時再放送

2008.01.24

月刊ラティーナ2月号に寄稿しました。

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現在発売中、月刊ラティーナ2月号の表紙です。

ここ1・2年ぐらい?ブラジルの記事がそれまで以上に増えてきて、個人的にもますます面白さを感じている本誌ですが、この2月号では「新しいサンバ」特集が6ページで展開されています。
そのうち2ページで、disk union石亀氏、ラティーナ船津氏とともに24枚のディスク・レビューを選盤・執筆しました。アップ・トゥ・デイトなかたちでこれら新世代サンバ(とその周辺部)が本格的に紹介されるのは、おそらく初めてではないでしょうか。永久保存版!

そのラティーナや、同じく1/20発売の「ミュージック・マガジン」最新号と時を同じくして、HMVインターネットでも新世代サンバ・ディスク・ガイドが展開中。
OFFセール対象商品もあります!!
1枚のCDとの出会いが、ブラジルへと繋がる第一歩です。
HMV 新世代サンバ・ディスク・ガイド

2007.08.29

フリーペーパーDICTIONARY/選曲リスト

フリーペーパーDICTIONARY誌面およびWEBと、SHIBUYA-FM同名番組の連動企画「ANY MUSIC, BUT GOOD」の成田佳洋による選曲がアップされましたのでご報告。

DICTIONARYで選曲させていただくのはこれで2度目ですが、
今回は「バイク(自転車)乗りの選曲」というお題を与えられたので、移動中にiPodで聴いているものをひねらずセレクトしました。
スコットランド/メキシコ/ブラジル/ブラジリアン・レゲエ/アイリッシュ/NY/沖縄/東京/鎌倉/etc…文字にするとおかしく感じるものですが。
http://dictionary.clubking.com/画像:dic0117_0040-0041.jpg


こんな風にラジオでも、色んな音楽を直接聴ける機会をもっと作っていきたいです。

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BOOKMARK

NRT
THE PIANO ERA
藤本一馬
Kazuma Fujimoto official web

PROFILE


成田佳洋:
maritmo株式会社 代表取締役プロデューサー。レーベルNRT主宰。
静かなる音楽フェスティバル 【sense of "Quiet"】、CDシリーズ/ラジオ番組/イベント 【Samba-Nova】 主催・企画・制作。
世界と日本のピアノ・フェスティバル【THE PIANO ERA】主催プロデューサー(novus axisとのダブル主催)。
音楽ライター・選曲家として、ワールド・ミュージック全般を中心に、ジャズやロック・ポップスなどのフィールドで活動中。ライナーノーツ多数。

74年東京生まれ。96年よりレコード会社勤務、その後外資系CDショップにてワールドミュージックおよびジャズのバイヤーを5年勤めたのち、02年に初めてブラジルに渡航。当初レコード・ショップ開業のため買い付け目的での滞在が、現行シーンのあまりの面白さと、その背景の豊かさに触れ、レーベル開業を決意。帰国後レコード会社勤務を経て、04年にNRTをスタート。音楽の一方的な「啓蒙者・紹介者」としてではなく、「共有者」としての視点をベースに、CDリリース、原稿執筆、ラジオ番組の選曲・構成、レコーディング・ライブイベントの企画・制作などを行う。

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