2011.10.26
アドリアーナ・カルカニョット、海のリズム
昨日のモレーノ・ヴェローゾの、ゆるく楽しく、ときに意外なほどの熱さも見せるライブの余韻が醒めやらぬなか…今度はアドリアーナ・カルカニョットの東京公演が二日後に迫っている。
いつもお世話になっているラティーナのF編集長から、そのアドリアーナのアーティスト写真が大量に送られてきた。告知に協力せよ、という結構なプレッシャーである。そんなわけで、たまには提灯記事でも。
…というのが半分冗談のようで本気に思えるようなプロジェクト、最高の招聘である。何しろわが社名の「maritmo」というのも、このアドリアーナの名盤タイトルが由来の一つとなっているぐらいで、思い入れはこちらも深い。“mar” と “ritmo”、つまり「海」と「リズム」が合わさった造語のようだが、調べてみると、これはこれで時折使われることもある言葉らしいことがわかった。彼女のアルバムが念頭にあったわけではなく、好きな言葉を並べ替えてはこねくり回しているうちに、まあ、なんと詩的な組み合わせでしょう、という具合にくっついてしまったのだ。
海とリズム、海のリズム。じっさい、アドリアーナの作風には海の気配がしばしば、濃厚に感じられる。彼女を代表する傑作のひとつ『Marê(潮流)』リリース時のインタビューでも、海に関するトリロジー、つまり3部作の2枚目の作品で、海の雰囲気を持つ曲が集まったと語ってくれたことを思い出す。リオに転居して、物理的な海に接するうちに、海に関する文学や詩、歌に感心を持つようになったとも。そんなコメントがごく自然に受け入れられるような、歌とサウンドである。
ところでよくよく考えてみると、海の香りがする音楽、とは一体どういうことだろうか。海の音、これならわかる。波打ち際にマイクを向けて録音し、第三者に聞かせたならば、誰であろうと疑いなく、それが山ではなく海のものだとわかる。聴く人が彼女の歌詞を全く解さないとしても、ギターやベースや打楽器や歌から漏れ伝わってくる世界が、それを感じさせるとは。船が港を離れ、街が少しづつ遠ざかっていく様子を静かに見守っているような、そんなイメージ。決して急に遠ざかるのではなく、徐々に、確実に、何かを置き去りにしていく。様々な感情が去来しながら、孤独なまでに自由でいる。
アドリアーナの最新作であり、今回の来日ツアーの編成をなす『サンバの微生物』にも、その感覚はしっかり刻まれているように思う。インタビューの類いを全く読んでいない(避けている、なんとなく)ので定かなことはわからないけれど、三部作の最終作として位置づけられた作品ではないだろう。タイトルどおり、サンバという音楽の瞬間を顕微鏡で切り取り、ミニマルに再構築したかのごときサウンドで、音響的にも凄みのある作品なのだが、「漕ぎ出す」感覚はここにもある。波の音に分断され、乱反射しながら、陸上から響いてくるサンバ。
思えば会場の「よみうりホール」が入っているあのビルも、海上船にも似たかたちをしているではないか。
ということで、お席にまだ余裕があるようです。ご予約はお早めに!
来日公演詳細はこちら
Blog Latina
『Moreno Veloso Solo in Tokyo』 ※来日記念盤/限定1,000枚
2011.10.19
Tomoko Miyata 『Begin Anywhere』本日発売!
Tomoko Miyataの2ndアルバム『Begin Anywhere』。
10月19日の本日、BounDEE by SSNWより発売となった本作のディレクションを、成田佳洋が担当しました。
ここでもう一度改めて紹介すると、Tomoko Miyataはニューヨーク在住のシンガー。同じくNY在住のブラジル人ギタリスト、ホメロ・ルバンボの「秘蔵っ子」で、彼からの紹介と尽力によって、前作『Secret Of Life』を制作した経緯がある。ジャズをキャリアの出発点としながら、より自由な感性で、シンガーとしての個性、歌とサウンドの関係性をこれまで作り上げてきた。第二の母国語でもある英語をメインに、ポルトガル語、そしてときに日本語でも歌い、サウンドにもやはりジャズとブラジル、フォーキーな要素が混在している。これは彼女がホメロという唯一無二のギタリストをバックアップに開拓したオリジナルなものだが、それらの要素一つ一つが、今のNYの空気を介して立ち上がってくる瞬間の瑞々しさ。そんな音楽のマジックに立ち会えた素晴らしいレコーディングだった。
本作のバックググラウンドについて言うとそんな感じなのだが、まずは試聴をしてみていただければと思う。まだ2ndアルバムだけれども、彼女にしかできない、そしてその後も一つの雛形として取り上げられていくような可能性を、このアルバムで切り拓いたのではないだろうか。
Tomoko Miyata 『Begin Anywhere』 詳細
iTunes Storeで購入する ※各曲90秒試聴できます
amazonで購入する
HMVで購入する
TOWER RECORDSで購入する
2011.10.13
2011.11.26 藤本一馬 “SUN DANCE” live in Yamagata
藤本一馬の山形公演が決定しました。
会場は、ヘナート・モタ&パトリシア・ロバートの初来日時にもライブを行った、山寺のこちら。
モレーノ・ヴェローゾの来日公演も近々予定されています。
自然の真っ只中に浮かび上がったような空間で、彼の音楽にここほどふさわしい会場もまたとないのでは。
静寂から歓喜へ。アーシーな躍動感とメロウな感覚の交差。自然からインスパイアさ
れた独創的なオリジナル曲を携え、orange pekoeのギタリスト/作曲家 藤本一馬、山
形初登場。
出演: 藤本一馬(g.)、岡部洋一(perc.)、工藤精(b.)
日時: 2011.11.26(sat.) open 18:30 / start 19:00
場所: 山寺風雅の国「馳走舎」(山形市大字山寺南院4224)
チケット: 前売り 4,000円 当日 4,500円 110席限定 全席自由
チケット販売所: VigoFM、新星堂山形駅ビル店、Espresso、Bar Saudade、Rough roLL、
そば吉里吉里、えんどう本店(山寺)、台湾你好
主催: 山形ブラジル音楽普及協会(http://www.catvy.ne.jp/~bossacur/)
後援:VigoFM(78.8MHz)
※遠方の方は下記までメールでお申し込み下さい。
山形ブラジル音楽普及協会:bossacur@ma.catvy.ne.jp
メールのタイトルは必ず「藤本一馬チケット」として下さい。それ以外はジャンクメールに紛れる可能性があり、お受けできない場合があります。
※お問い合わせ: 山形ブラジル音楽普及協会(MAIL: bossacur@ma.catvy.ne.jp)または
VigoFM(TEL. 023-625-0788)
注:会場風雅の国「馳走舎」にはお問い合わせをしないで下さい。
※ご注意:
1)チケットの取り置き、予約等はできません。またチケットの払い戻しも出来ません。
予めご了承下さい。
2)チケットの番号は入場整理番号ではありません。 入場整理券発行の予定はありませ
ん。
3)未就学児童の入場はおことわり致します。あらかじめご了承ください。
2011.10.05
2011.10.10 藤本一馬 『SUN DANCE』発売記念コンサート @めぐろパーシモンホール 小ホール
CDリリース~ツアーまでの集大成、一つの区切りとなりそうな、10/10のパーシモンホール公演まであと5日。
回を重ねるごとに大きく成長しているこのトリオ、最近では新曲も多く演奏していますが、改めてアルバム『SUN DANCE』収録曲を中心に、じっくりとお聴きいただけるコンサートです。
まだ残席があるようなので、お早めにご予約を!
◯
おかげさまで好評をいただいている、藤本一馬の初ソロ・アルバム『SUN DANCE』。
このアルバムの発売を記念して、東京初のホール公演を行います。(パーシモンホールの人気企画<ゆったりライブの旅>シリーズとしての公演でもあります。)
全編アコースティックギターで録音した本作の収録曲を、アルバムと同メンバーのトリオにて、
響きの美しさにとても定評があるこちらのホールでたっぷりと演奏します。
2011年10月10日(月/祝)
藤本一馬「SUN DANCE」 〈ゆったりライヴの旅vol.9〉
時間/16:30(開場)/17:00(開演)
料金/全指定席:3,500円 ※未就学児の入場はご遠慮ください ※車椅子席:同料金
会場/めぐろパーシモンホール小ホール
〈ゆったりライヴの旅〉シリーズ第9弾としてお届けするのは、日本のオーガニック・ミュージックシーンをリードしてきた人気ユニットorange pekoe〈オレンジペコー〉のギタリスト/作曲家の藤本一馬。
アーシーな躍動感、ときに抒情的でメロウな感覚まで。
ジャズ~ワールドミュージック~各種インストミュージックのエッセンスを滲ませた独創的な楽曲を収録した初のソロ・アルバム「SUN DANCE」もシーンで大きな話題となっています。ギター、パーカッション、ベースの強力なトリオ編成による藤本一馬のライヴをお楽しみください。
■チケットの取扱い
めぐろパーシモンホール 03-5701-2904 (10:00~19:00)
チケットぴあ 0570-02-9999 (Pコード140-981)
※チケット発売中
■出演
藤本一馬 kazuma fujimoto/guitar
岡部洋一 yoichi okabe/percussion
工藤精 show kudo/bass

